振袖とは

振袖は、未婚女性が着る最も格式高い着物です。

成人式や結婚式が振袖を着る場面の代表でしょう。結婚式に参列するときや、袴と合わせて卒業式に振袖を着ることもあります。

「振り」と呼ばれる長い袖です。
振袖の原型は、江戸時代にできたと伝えられています。若い女性の着物の袖が徐々に長くなって振袖に進化したのですが、その理由にひとつには「舞台の上で舞踏を披露するときに、袖が舞って美しく見せるため」というのもあるそうです。

振袖は、結婚すると袖をつめて「留袖」に仕立て直します。既婚女性は振袖ではなく、黒留袖が最も格式高い第一礼装とされています。

振袖の種類

振袖は、袖の長さによって大振袖、中振袖、小振袖にわかれています。

大振袖は最も格式が高く、婚礼衣裳などに使われます。
中振袖はおもに成人式などで着用され、小振袖は卒業式に袴と合わせるとバランスがよいでしょう。
目安ですが、長さは以下のようになっています。

大振袖　くるぶしあたりまでの袖の長さ。約115センチ以上
中振袖　ふくらはぎあたりまでの袖の長さ。約86-115センチ
小振袖 約76-86センチ

振袖の柄

振袖は、慶事やハレの日にぴったりの華やかな着物です。
豊富な色や柄の中から自分に合った振袖をどのように選べばいいのでしょうか。

振袖の柄にはさまざまな意味があり、特に「古典柄」には日本の伝統的な意味があります。たくさんある古典柄ですが、その一部をご紹介します。

松竹梅

記念日に身につけるのにぴったりのおめでたい柄。
松は不老長寿、竹は成長、梅は寒い中でも花を咲かせることから女性の強さを表しています。

扇柄

扇を広げた形の図案で、「末広がり」で縁起がいいとされる柄です。落ち着いた雰囲気の柄です。

鞠（まり）

平安時代の「蹴鞠り（けまり）」は貴族たちの遊びでした。その上品さを振袖の柄として採用した背景には「悩みが丸くおさまる」という願いが込められているそうです。

薬玉（くすだま）

縁起の良い「久寿玉」という漢字があてられることもあるこの柄は、可憐な花で彩られた薬や香料を入れた小さな袋がモチーフになっています。

振袖のレンタルと撮影

最近では、結婚式や成人式、謝恩会やパーティなどのために振袖をレンタルする方が増えています。
高価な振袖は、購入するより必要なタイミングで流行や好みに合わせて選べるレンタルが好まれているのではないでしょうか。

振袖レンタルのセット内容としては、袋帯や帯締め・帯揚げから草履やバッグまでフルセットで借りることができるものあり便利です。

振袖と袴を合わせた卒業式袴なら、衣裳レンタルだけなく撮影会やお出かけがセットになっているプランもあります。お友達や家族と一緒に忘れられない日を過ごすことができそうです。

振袖を着るときの髪型

成人式や卒業式で振袖を着るときは、髪型にもこだわりたいですよね。
ロングやミディアムの髪型なら、アレンジも自在。髪の毛をサイドでまとめて大きめの髪飾りをつけたり、高い位置に髪をまとめ生花を飾るアップスタイルも人気です。
ショートやボブでも髪を巻いてふんわり感を出したり、顔まわりを編み込みでまとめたハーフアップもいいですね。

振袖に合わせる髪型は、ハーフアップやアップスタイルが定番ですが、ショートやボブに似合うヘアアレンジもたくさんあります。

まずは、自分がなりたいイメージを事前に考えておくといいでしょう。せっかくの記念日、それに合わせた華やかな髪型を楽しめたらいいですね。